コーヒーの焙煎(ロースト)とは?
焙煎とは、生豆(なままめ・きまめ)を火で煎る(焼く)ことを意味しています。
収穫したばかりの生豆は、香りや味がほとんどしません。(農作物の青臭さがある)
火で煎ることにより、酸味や甘味、苦味が出るようになります。
焙煎が、コーヒーの味の重要な決め手ともなります。
焙煎がうまくできなければ、中まで火が通らず芯残りのコーヒー豆になって しまったり、表面だけ焼いて焦げてしまうコーヒー豆、煙臭いコーヒー豆などができてしまいます。
一般的には、浅煎りから深煎りまでを8段階に分けて表示しています。
焙煎の基本8段階
1、ライト・ロースト
2、シナモン・ロースト
3、ミディアム・ロースト
4、ハイ・ロースト
5、シティ・ロースト
6、フル・シティ・ロースト
7、フレンチ・ロースト
8、イタリアン・ロースト
焙煎時間は、ライトローストの方は焙煎時間が短く、イタリアンローストになっていくにつれて焙煎時間は長くなっていきます。
豆の色変化は、ライトローストの方は色が明るく、イタリアンローストになるにつれて黒に近づいていきます。
味の傾向は、ライトローストの方は酸味が強く、イタリアンローストになっていくにつれて苦味が強くなっていきます。
■焙煎の基本8段階 簡単な説明
注:焙煎する豆の種類によって豆の色、味の傾向は変わってきます。
・生豆(なままめ・きまめ)greenbeans
![生豆(なままめ・きまめ) greenbeans](imga8c50d6ezik1zj.jpeg)
香りは青臭く、農作物というのを感じます。
ニュークロップは、青々として水分が多いため焙煎は難しくなります。
オールドクロップは、多少水分が抜けているため比較的焙煎しやすい。
ニュークロップとオールドクロップの間には、パーストクロップもあります。
・ライトロースト(Light roast)
![焙煎度合い ライトロースト](img1bbcea1czik0zj.jpeg)
最も浅煎り、コク・香不足。
・シナモンロースト(Cinnamon roast)
![焙煎度合い シナモンロースト](imga83d7f99zik8zj.jpeg)
浅煎り、シナモンに近い色。
ライトローストは1ハゼ(パチパチという音)が始まる前ぐらい、
シナモンローストは1ハゼ(パチパチという音)の真ん中ぐらい。
注:ライトロースト・シナモンロースト共に生豆の青臭さが残っているので、この焙煎度ではほとんど飲まれることはありません。
・ミディアムロースト(Medium roast)
中煎り 酸味・苦味が出る。
アメリカンなどに向いています。
ミディアムローストは1ハゼ(パチパチという音)が終わったぐらいの焙煎度です。
酸味が強くて、苦味はほとんどありません。
焙煎する最初の段階の時に充分な水分抜きを行わないと、渋みが残りがちになります。
アメリカンローストとも呼ばれています。
・ハイロースト(High roast)
![焙煎度合い ハイロースト](img23a9d247zikdzj.jpeg)
中深煎り
酸味が押さえられ、苦味・甘味が強くなってくる。
ハイローストは1ハゼ(パチパチという音)と2ハゼ(ピチピチという音)の中間ぐらいの焙煎度です。
酸味は充分に残っていますがほんのりと苦味も感じられます
・シティロースト(City roast)
![焙煎度合い シティロースト](img0b2c70f2zikfzj.jpeg)
深煎り
日本、北欧で好まれる。
シティーローストは2ハゼ(ピチピチという音)が始まったぐらいの焙煎度です。
酸味と苦味のバランスがよく、この焙煎度は多くのコーヒー豆に適用できます。
シティーローストの「シティー」は、ニューヨークシティーからきたらしいですよ。
・フルシティロースト(Fullcity roast)
![焙煎度合い フルシティロースト](imgca40c185zik2zj.jpeg)
極深煎り
イタリア・中南米タイプ。
フルシティーローストは2ハゼ(ピチピチという音)のピークあたりの焙煎度です。
酸味は少なくなり苦味のほうがよく感じられます。
コーヒー豆の表面に、油が出てきます。
・フレンチロースト(French roast)
![焙煎度合い フレンチロースト](imgc563c29azik2zj.jpeg)
フランス式 イタリア・中南米タイプ。
カフェオレやウィンナーコーヒー・エスプレッソなどに向いています。
フレンチローストは2ハゼ(ピチピチという音)の終わりぐらいの焙煎度です。
酸味はほとんどなく苦味が強く感じられます。
コーヒー豆の色はほとんど黒に近く(濃いこげ茶色)、表面にはかなり油が出てきます。
・イタリアンロースト(Italian roast)
![焙煎度合い イタリアンロースト](imgcd6f9109zikezj.jpeg)
イタリア式 色がもっとも黒い。苦味が強く、アイスコーヒーなどに向いています。
イタリアンローストは2ハゼ(ピチピチという音)が完全に終わっています。
コーヒー豆の色は真っ黒になり油でテカテカと光っています。
酸味はなく、濃厚な苦味に支配されています。
|