コーヒーと洗礼/カフェとコーヒーハウス
17世紀にヨーロッパ全土へとコーヒーは浸透していきます。
それはものすごい勢いだったそうで、当然各地で摩擦が起きました。
ローマでも、イスラム教徒の飲み物をキリスト教徒が飲むことはどうかと、賛否両論が持ち上がります。
当時の法王クレメンス8世は
「悪魔の飲み物といわれるのにこんなに美味しい。これを異教徒に独占させておくのはもったいない」
と、コーヒーに洗礼を施してキリスト教徒の飲み物として受け入れました。
イギリスではコーヒーハウスが数多く作られ、紳士の社交場として人気を博しました。男達はココで政治を語り文学を論じ、ビジネスを展開しました。
当時コーヒーハウスに入れるのは男性だけで、中には家に帰らずに入り浸る男達も現れる始末。そこで1674年にはコーヒーハウスの変死を求める主婦達の嘆願書がだされています。
コーヒーはフランスの上流社会をも魅了してやがてサロンが数多く作られ、新しい文学や哲学や芸術も生まれました。その波は一般市民にも及んで、溢れるほどの街角のカフェを生み出していきます。
数あるカフェの中で有名なカフェの一つ「カフェ・プロコプ」にはヴォルテールやルソー、バルザックが、「カフェ・グレコ」にはショパン、ゲーテ、ニーチェなどの文豪や芸術家が出入りしていました。
■コーヒーの歴史/関連書籍
日本最初の喫茶店「可否茶館」の歴史 星田宏司著 いなほ書房 /星雲社
価格1,500円 (税込 1,575 円) 送料無料
黎明期における日本珈琲店史 星田宏司著 いなほ書房 /星雲社
価格1,200円 (税込 1,260 円) 送料無料
コーヒー文化研究 No.3/価格1,000円 (税込) 送料別
学会誌「コーヒー文化研究」はコーヒー研究者による論文や、総会・集会時に行われた講演内容が収録されています。その内容は学会会員ほか多くの方々から、高い評価をうけています。
珈琲と文化 No.68/価格840円 (税込) 送料別
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